経過情報を調べる
前回、融資の担保とされた特許（出願）の公開特許公報を入手しましたが、この公報のフロントページ（第１頁）を見ると、右やや上方に「審査請求 有」と記載されております。すなわち、この出願については、少なくとも審査請求はされているようです。では、その後、この出願に関して、何らかの動きはあったのでしょうか。
そこで、今回は、この担保の対象となった特許出願の経過情報について調べてみることにします。なお、ここでは、前回の検索とは独立に経過情報を検索する場合について説明します（実際のところ、今回の目的を達成するためには、ここで説明するように経過情報について改めて検索せずとも、前回の検索時に表示させた項目表示画面において、「文献単位PDF表示」ボタンの隣に表示される「経過情報」ボタンをクリックすれば、下記と同じ結果が得られます）。
- まず、特許電子図書館のトップページにアクセスします。
- 次に、検索メニューの「経過情報検索」をクリックします。すると、経過情報検索サービスとして提供されている３種類の検索サービス（「番号照会」、「範囲指定検索」、「最終処分照会」）のうち、いずれかを選択するためのページが表示されます。
- 次に、１番目の検索サービスである「番号照会」をクリックします。すると、検索対象を特定するための情報を入力するためのページが表示されます。
「番号照会」サービスは、出願番号、公開番号、登録番号等から、対応する出願等の経過情報を検索するサービスです。
- 次に、検索対象を特定するため、「四法」の種別、「番号種別」、「照会番号」を指定します。まず、「四法」の種別としては、今回の検索対象は特許ですので、「特許」を選択することになります。なお、「特許」はデフォルトで選択されておりますので、ここでは、特に明示的な操作は不要です。
- 次に、「番号種別」として、「公開番号」を選択します。そのため、「番号種別」としてデフォルトで表示されている「出願番号／書換登録申請番号」の右側に表示されている下向き三角形（▼）をクリックして、指定可能な検索項目を表示させ、上から２番目にある「公開番号」を選択します。
なお、ここでは、前回公開特許公報を入手したことに鑑み、公開番号を指定するようにしましたが、公報には、出願番号も記載されておりますので、出願番号を指定して検索することも可能です。
- 次に、「照会番号」の欄（２０カ所のいずれか）に、前回入手した公開特許公報の番号「2001-338046」を入力します。
- 以上のようにして必用な入力が終了したら、「検索実行」ボタンをクリックします。
- すると、検索結果の一覧を示すページが表示されます。具体的には、出願番号（2000-158439）と公開番号（2001-338046）が表示されます。
- 次に、表示された出願番号「2000-158439」をクリックすると、上中下３つにフレーム分割された画面が表示されます。この画面のまん中のフレームに、当該特許出願の基本項目（出願番号、公開番号等）が表示されます。
基本項目のうち、出願人（上から４番目の項目）を見ると、「日本政策投資銀行」になっていることがわかります。何らかの理由で、ワイズビジネス株式会社から日本政策投資銀行に名義変更がされたようです。
また、出願細項目記事（一番下の項目）を見ると、当該出願が「拒絶査定」になっていることがわかります。
- 次に、一番下のフレームに表示された「出願情報」をクリックします。
- すると、当該特許出願についての出願情報が表示されます。
出願情報のうち、審査記録（下から２番目の項目）を見ると、例えば、平成１４年６月４日（発送日）付で拒絶理由が通知されていることがわかります。但し、その拒絶理由の具体的な内容はわかりません。
また、当該拒絶理由通知に対して、平成１４年７月２４日付けで、補正書・意見書が提出されていることがわかります。但し、具体的な補正内容等はわかりません。
また、最終的に、平成１５年１２月２日（発送日）付で、拒絶査定になっていることがわかります。
なお、拒絶理由等について具体的な内容が知りたい場合は、例えば、特許庁に対して出願書類の閲覧請求（有料）をすることが考えられます。
以上のようにして、公開番号がわかっている特許出願の現状をある程度知ることができました。
以上
